夏の終わり

2015-08-20

 せみ

 

夏の終わり

京都は送り火が終わり、お盆が過ぎた後のこの喪失感てなんだろ
加えて、思えばお盆もお正月も、数年休んでないなと思ったらいけないことを頭に留めてしまったことがそもそも原因
何より愛して好きなことしかしてないなんて、世界一の幸せ者なのに。
くたびれたことを自覚したタイミングで良いこと嬉しいこと幸せすぎることが立て続けに起こると
いつもならきゃぴきゃぴ喜ぶところを
悲壮感というか失恋に似たような理屈なんてこれっぽっちもないヒステリックな感情が起こるのは何故でしょう

枕に向かってわーって大声出してみて、シャワーでなく熱いお風呂に浸かって、
一回一杯のみという緩い禁酒中に付き一杯だけ飲酒
などとベタなストレス解消法を一通り
このようなものは一時的な起爆剤でしかないことは知っている

しかし、最終的に本当に癒してくれたのは偶然出会った短いエッセーでした
死者と生きる未来

他の御著書も読んでおらず、この方の政治的な思想等も存じ上げないが
激しいのに、自分の身体の真ん中にある凝り固まった部分を確実に柔らかくとかしてくれるような…そんなことばたち

世界は、斯くも悲しく、美しくあること

セックス、アルコール、あらゆる馬鹿騒ぎは、哲学とまでは言わなくとも
よほどの真心?や真の優しさが伴わなければ一時的な起爆剤にしかならないが

誠心誠意込めて創造されたものは、一瞬で本質的に根本的に人を癒す力がある
美術の世界に居るから、その事実に対し、何度も何度も確信を持つ体験をもつことができていて
芸術ってやっぱりすごいなと思う
自然も凄いけど人間も凄い

魂を揺さぶられるような文や人に出会うことが続いている
文章と絵画と媒体は違うが、作家が表現するとは何かについても気付きがある