グロテスクが媚びないとこうなる

2016-04-13

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宮川香山展-没後100年-
~2016年4月17日
サントリー美術館

もう絶対に見たかった宮川香山の展覧会、東京は日本橋三越でのワクワク過ぎるお打合せ後に伺いました。出品作をほぼ御所蔵されているコレクターで研究者の田邊哲人氏に感謝。写真は撮影OKとした特設コーナー(嬉しい)にあった《高浮彫四窓遊蛙壺》部分

特に第一室からの初期のもの。ほとんど強迫観念みたいな集中力と粘着質。
物凄いIQ高い人の自傷行為だか自慰行為だかを見せつけられているかのような気分に。…想像ですが。私なんかは、今回の細見の春画展なんかより、此方の方が百倍も千倍も、エロチックだと思う訳で。
選択しているモチーフも表現も、その上筆致まで、いちいちグロテスクなのに下品にならず、むしろ品格があるのが不思議で仕方ない。
きっと、一ミリも媚びていないからなのかなと。それって凄いこと。
“こんなの見たことない”
“すごい”
おススメです。

初代宮川香山(1842~1912)‥近江国浅井家の末裔。京都生まれ。楽焼、仁清写を得意とした父に学んだあと維新前後に岡山は備前虫明釜で指導に従事。帝室技芸員。大正五年没。