冬・椿 15号
いつの間にか日なたが優しい季節になっている
花だとかガラスのコップだとか
水滴だとか映す影だとか
間違いなく具象という形式をとりながら
しかも、私が最も信頼する身体性、触覚性を重視した甜(あま)すぎないリアル(俗)の中に
画面の中に
いかに
抽象的なあらゆるものの含有量を高められるか
が
私の目標のひとつ
随分前ですが、『甜(あま)い』について頂いた記事
http://seizanroukyoki.blog.so-net.ne.jp/2009-06-25
『植物をモチーフにした日本画。
ここ数年間の作品を集めた展示。
改めて見てみると、ものすごい勢いで変化していて驚いた。
どんどん植物本来の野性的なエネルギーが強調されてきている。
最近思っていることだが、日本画というのは御菓子に似ている。
中林竹洞は『画道金剛杵』の中で、円山応挙を「甜」(あまい)と評した。
元々美しい花や鳥を、さらにきれいに色とりどりに表現する日本画は、応挙以来一貫して美術界のスウィーツなのかもしれない。
しかも、日本画の顔料の質感は、砂糖菓子の質感と似ている。
若い日本画家の作品はたいてい、スケッチの段階では生々しくても、顔料でコーティングされて甘くなる。
菓子好きの私は「甘いもの」が大好きだ。
しかし、甘さそのものが好きなわけではない。
砂糖を入れすぎた料理は死ぬ程嫌い。
だからうちの台所には砂糖をおいていない。
煮魚も肉じゃがもみりんを多少使うだけ。
甘い煮豆をおかずにするのもダメ。
ご飯と一緒に食うのは信じられない。
甘い物が好きなだけに、甘くて不味い物は憎さ百倍。
で、話を戻すと、定家の最近の絵は、上質な日本料理のようだ。
野菜の持つ本来の力を引き出している。
甘くない。
日本画の中では珍しいタイプとして‥』
感謝です。
但し
このあたりから
実際随分苦味の効いてた数年でしたっけな
だけどだから
益々に
じわじわと変わっていけるのがじわじわと成長できるのが自分の強み
と改めて思うし
自分で自分が楽しく、楽しみ!