「オルセー美術館 ピエールボナール展」
国立新美術館
9/26〜12/17
ボナールは少女時代に憧れた画家。そして、多分、間違いなく、ボナールの目の中で、まったりした甘い彩りの絵の中に納まる妻のマルトに憧れていました。軽く湯あたりしたみたいにたゆたうマルトの私の中の曖昧なイメージが、額装された少なくないマルトのヌード写真によって一気にサまされた。。けれど、とてもとても綺麗な身体と写真だったから少しも悲しくはなく。写真より絵のほうがずっと官能的でエロティックなのは絵の魔法。やや肌寒い雨の夜の国立新美術館。人も少なくて静かで、展示もゆとりがあり、画風も相まってしっとりと優艶な気分。
「京都伝統陶芸家協会展2018」
白沙村荘 橋本関雪記念館
10/20~11/11
三浦竹泉先生の陶は時間が止まった静かな静かな水面を見るみたいな美しさ。
井上春峰先生の水差し・硯・筆入れの設えにときめく。素敵な展覧会だった!
そして‥会期展示されるという四点の関雪の屏風のある部屋。入った瞬間、千点の絵を走馬燈のようにして出会ったのかと思うような。
今年100年ぶりに里帰りをした関雪の「琵琶行」「木蘭」の二点の屏風が私の大好きな「猟」の屏風と並ぶ圧巻。溢れて涙が出そうになりました。しかも関雪の白沙村荘という場所。画家のひよっことして関雪先生に生きて会うことは叶わないけれど、この感覚はそれと遠くないのかなと。現代に生まれたことに本当に感謝いっぱいに。絵かきでいたいと改めて思う。十三夜の翌日、まるい月が大文字の山の峰にのっていた。