夢見良く、おはようございます♪
昨日のブログの続きです。
和紙の原料として、度々主だったものとしてあげられるのが、楮、三椏、雁皮の三つの植物繊維。
洋紙で使われるパルプよりも繊維が長くて丈夫なのが特徴。日本は優れた紙文化を誇ります。
左上より右に向かって解説
・楮(こうぞ) 国産
桑科で栽培が容易
繊維は太くて強く、長い
紙肌はやや荒くて、障子紙などで最も多く使われる和紙原料
・白皮楮 タイ産
・三椏(みつまた) 中国産
・三椏 高知産
ジンチョウゲ科
低木で枝が三つに分かれます。今は一般的なこの呼び方も
元々は駿河、伊豆地方の方言だったそう。
苗を植えてから三年毎に収穫
日本独自の製紙原料で紙の材料としては400〜500年以前
から使われているといいます。
折り曲げても丈夫で墨やインクとも相性が良く、
明治以降の日本の紙幣用紙もこちらが原料。
・雁皮(がんぴ) 愛媛産
ジンチョウゲ科
栽培が難しく野性のものを採取する
虫害が比較的少なく、文化財の修復などにもよく使われます
・タイの白皮楮をガラス瓶で引き延ばした原皮
左下より
・楮
和紙にするために機械にかけられる直前の繊維の状態
・三椏
・苧麻
麻の紙は紙肌は粗いけれど丈夫。大きなサイズに漉けるのが特徴。
古代から和紙の中心的原料だったのが平安中期に途絶え、大正に復興。
現在の日本画に多く使われ、私も制作でお世話になっているもの。
・トロロ葵
美しい花を咲かせるトロロアオイのその根は「ねり」として使われます。
水中に撹拌する時に原料の繊維を一本一本むらなく分散させておくためのもので、
接着力はありません。
美しい和紙に漉きあげるために必要な原料。
今日初めて聞いた知識でしたが、フルーツのキューウィー。(大好き♪)
その根もトロロアオイの根と同じ役割として代用できるそうです。
竹内栖鳳の栖鳳紙や小杉邦庵の邦庵紙など、少しむかしの日本画家は、自分の好みやニーズでオリジナルに和紙を作らせるということもありました。
一度、キューウィーでオリジナル紙を作ってみたいな。
紙肌の好みというより食の好みか。
包装するとなんだか可愛い。
うきうき♪
綺麗な解説カードと丁度良い入れ物を用意するつもり!