合掌 生きてる心地

2013-05-19

長蛇の列を成すゴッホ展尻目に
京都市立美術館
文人展
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藤井有リン館
今日は
年に四回だけの貴重な指定文化財書画の特別公開の日

王庭筠  1151〜1202  有竹枯棲図
黄庭堅 北宋 李太白憶旧遊詩
許道寧 北宋 秋山簫寺図
陸治 明 白岳紀遊図
清(乾隆年間) 翡翠香炉・白玉香炉

この美術館の中で渦巻いている重厚で厳しい気のようなものの力は半端でなく
多分、覚悟無き者は踏み込むのも許されない所という感じがする

所蔵されるこれらが作られ守られたことに関わった沢山の人の人間ドラマと
大きな時代の流れと共にここにやってくるまでの壮大な時代のドラマを
感覚的に気付かされて圧倒される
ここに来ると今に生きていてこの日本でこの京都で
このとんでもない美術品に出会える奇跡に本当に感謝する
美術館美術品大好きな私
でも
これほどまでにも胸がドキドキと大きく高鳴る美術館は日本でここだけだと思う

芝川照吉コレクション展
青木繁・岸田劉生を支えたコレクター
5月18日〜6月30日
京都公立近代美術館

さて、
これは4階の常設展と共にすごくいい展覧会だった
おススメ

沢山の作家の作品が並ぶが
較べるまでもなく岸田劉生が圧倒的
劉生自身の気迫や集中力が乗り移った作品の迫力

青木繁
何年か前の同美術館の青木繁展
海の幸、以外はそこまでぐっとこないなあ青木繁も普通の人なんだなあ
と思って見ていた、なんとも生意気に、
しかし、もっとどれももっとずっと素直に感激して見れる
展示の仕方で本当に大事なんだなと痛感
見え方変わる

先日個展を終えたばかりなので尚更
展示方法も見てしまうね

そして
今回は今までそこまで注目してなかった藤井達吉が面白かった
この人はほんと天才なんだなあ
私にないものをいっぱいもっていて憧れるタイプの作家
屏風の大作から小物までどれも肩の力が抜けているのに力強く格好いい
こんなふうに物を生み出す人の脳みそって私にないからほんの少しも想像がつかない

その他
お洒落だったのが富本憲吉のコーヒーポット

何よりも好きな美術の世界にどっぷり浸かって
今私が描かせて頂いている奇跡

劉生がマグマみたいな底力を出し続けられたこと 達吉がとことん大らかでいられたこと
コレクションされた多くの絵描きの心が私の心と重なってしまって
最後の部屋の芝川照吉のデスマスクからなんだか離れられない
心からの合掌

京都国立近代美術館コレクションギャラリー
〜7月7日

これもすごく面白かったよ!

オディロン・ルドン
花器と花の絵はいつ見てもいい

開館50周年記念で並ぶ村上華岳36点
華岳といえば、あれよね〜の菩薩様等を描いている頃より
1910年代初期の作品がやっぱり興味深い
いろいろ華岳に新発見

野島康三
何もかも虫とか植物とかみたいに捉えている
久々なこんな感じのぞくぞく
この人の被写体になりたい
人を描きたくなった

マックス・エルンスト 博物誌
私は昔からの好みでこういう嗅覚の絵も意外ととても好き
いかにも変態

すっかり興味が失せていた ピカソ、マティスも久々に出会って、いいね!と思った

あ〜
私は本当に三度のごはんよりは勿論
どんな快楽より本当に何より絵を見るのが好き
こんなに生きてる心地がする