眉間のトゲと毛抜き

2014-05-04

仙人掌の花が咲きました
手前の葉は苺の葉

ゴールデンウィーク
人人人を覚悟しての京都の展覧会巡り
でしたが
美術館やギャラリーは意外とすいていますね
道中はそんな訳なく地下鉄が快適

中国書画展
有鄰館

一年に二度しかない特別展示の日でした
大ファンの美術館
一目で圧倒されてその場で立ちすくんでしまうような絵もあるけれど
始めは平凡に見えた作品が
通い続けているとあれっと見え方が突然に変わる作品がある
とんでもなく輝いて見えたり凄さがわかったりする
自分の脳と目にある壁が壊れる解放感
今日はそういう体験があってドキドキしている
もっと壊したい

人(特に現存)の絵やものの特にネガティブな批評など簡単にすることはできないと思うし
特に美術の仕事に携わる人ででそういうことを簡単に言葉にする人は本当に信用できない

明 陸治 白岳紀遊図
清 弘旿 山水図

隋と唐の加彩婦人立傭を見比べる
ここの隋の方のものがきっと多くの人にとっても美しく
私も何度見てもため息ものなのだけれど
唐の方の土人形にしみついたねっとりした情念のようなものの魅力
こんな絵を花で描きたいと思った

小野竹喬展
自然へのまなざし
〜5月6日(火)
カホ・ギャラリー

初めて見る作品ばかり
紙の肌が見えたり感じられる作品が多く
竹喬らしい色彩や視点からは勿論だけれど
竹喬の尚一層優しい眼差しが筆致から感じられる作品が多く並んでいた
靴を脱いでお邪魔する美しい数寄屋つくりの建物で
初めての方は敷居高く感じられるかもしれませんが
一度踏み込ませて頂くと
絵と人との距離感が大変近いので他の場所とは違った視点で絵の勉強ができるギャラリー
ご主人の語って下さるエピソードやお話などが楽しく貴重なものばかり

日本のファッション
不連続の連続
京都国立近代美術館
〜5月11日(日)

思いの外楽しい展覧会でした
展示品でしか比較できないけれど
川久保氏(コムデギャルソン)や山本耀司氏の評価になるほど納得
第二部での「平面性」
職人にとっては素材があってその次に構造がある
日本画がまさにそうなのだけれど
観る人は構造そのものに理由を見ようとするのだなという視点のずれを改めて感じた
三宅一生氏や第二室のその他デザイナーさんの構造的なお仕事が観る側の人間としてなるほど面白い
第三室も素材を肌で感じて観ると面白い

普段の美術館のお客さんの年齢層よりぐっと若くて、
まさに矢沢あいのご近所物語から出てきたような女の子男の子たち
皆さんのファッションや様子を見るのもちょっと面白かった

それにしても
この展覧会を見ると服が、
それも良い服が、
欲しくてたまらなくなるのは必至

しかし

上階のコレクション展にある写真作品
都築氏の、着倒れ方丈記
を見ると一気に
服が欲しくなくなる

併せて見るのが良い?

第一回 コレクションギャラリー
〜5月11日

昨日ちょうどこの美術館をよくご存知の方に
京都国立近代美術館のコレクションギャラリーで日本画を見るのが好きだという話をしていたら
今は甲斐荘楠音があります
と仰っていて
行ってみれば
本当に楠音一色でさすがにさすがの重さ
ボリュームのある企画展の後に観る常設の日本画は私にとってデザートでもあるので
もう少しだけ爽やかなもの、一点だけでも良いので見たかった
「毛抜き」というタイトルの絵のエロさと異様さのボリュームがすごい

その他

今日知り合うことが出来た方の書画展など
作品は勿論
人との素敵な出会いもあり良い日でした

この仙人掌
花が咲いたら
顔みたい