身震い

2014-10-20

今日の空

美術館

下は記念撮影用の顔はめパネル
よく見たらなんと二人用

さて
本日の展覧会三つ
どれも面白かった
おすすめです

当たり前がいつの間にか失われつつある
日本文化の素晴らしさを己の眼でなく西洋の眼から再発見する不思議
kawaiiとか言ってる場合じゃないでしょうと私は常々思うのだがどうでしょう
それはそれでゼンゼンいいけれど本当にそれだけだったら
自国の文化についてだけでなく、それを勧めようとしている他国の審美眼とか文化とか舐めすぎ

ホイッスラー展
京都国立近代美術館
~11月16日

品格と知性を感じるホイッスラーの唯美主義に徹底する思想
日本美術はホイッスラーにとってのバイブルでした

紫とバラ色・6つのマークのランゲライゼン 1864
6つのマークは壺に描かれた清朝康熙年製の文字のこと

白のシンフォニーシリーズ 1864〜67
ノクターンシリーズ 1872あたり〜

もう生きていないはずの画家の命の気配が残っている人間としての息吹を感じ情熱に触れると
尊敬は勿論、感謝でありがとうって思うし
なんだか少し苦しくなって、おつかれさまもう大丈夫だよとも思って泣きそうになる
そんな時ほんと世界一素晴らしい仕事を志したと心底思う 身震いするくらい思う

26年度第四回コレクション展
絵画の発見
日本近代洋画と浮世絵
前期~10月19日
後期〜11月16日
京都国立近代美術館

富本憲吉(1886‐1963) 陶芸家 スケッチのシリーズ
長谷川潔(1891‐1980) 版画家 静物画のシリーズ

日本画も油も工芸も私が生まれる前まではいつもスターだらけの時代
当時の絵描きさん方の活気を想像すると身震いします
私がいたらそのエネルギーについていけていたかな
センセーショナルなことわかって敢えて書きますが
今の美術はスター不在、ほんと空白の時代…
こうして本当に美しいものが失われていくのかな(?)
ゆるい空気に甘えていられません
時代を繋ぎつつ価値観をつくっていくこと
気持ち引き締めなきゃ

池田万寿夫(1934‐1997)もやっぱり格好良い!
只、レトロさが格好良く見えるのは当時でも?今だから?

9パターンのティー&珈琲ピッツアも必見
レトロかっこいい具合が似た香り
感情を廃してるくせにほんの少し卑屈で
エッジが利いてて繊細というよりシャープ
アンティークにならない微妙な古さ
大変大変、私の好み

ボストン美術館展
華麗なるジャポニズム展
印象派を魅了した日本の美
〜11月30日
京都市立美術館

印象派の作品群もボリュームたっぷりで美術ファンにはたまらない展示なはず
私は広重はじめとする数々の素晴らしき浮世絵に舌鼓
又、ここでもノクターンシリーズが見られたのが嬉しかった
でも、私が最終的に最も(ボストン美術館展で)印象的だった作品は印象派でも浮世絵でもノクターンでもなく
チャールズ・キャリル・コールマン ツツジと林檎の花のある静物 1878