青木繁展
5月27日〜7月10日
京都国立近代美術館
他展覧会諸々まわるお勉強デー
どこに留まるのも嫌だけど、生きてる限り知らないものいっぱい、
自分の目で見たい
もっと確認したい知りたい感じたい。
そんな気分。
さて、今日は念願の「海の幸」を見ることができた。
どれくらい真っ直ぐに見れてるかわからないけれど。
青木繁。
といえば、早逝の画家。
当然作品も広い開場を埋めるほど沢山はないわけで、
書簡等の資料の他、走り描きのようなデッサンや本人は試作程度の気分でかいたのかなというような作品も重厚な額に入れらて並ぶ。
短い生涯を一気に駆け抜けた青木繁の呼吸が聞こえそう。
変わったものでは青木繁のセンスで楽しげにデザインが描かれたカルタや扇子が可愛い上手い。
作品の画風は一定しない。
空間を二次元に捉え、筆致は明らかに印象派の影響を受けた海景。
と思えば、普通に遠近法で海と空の風景画。色彩豊かに。
古典物語を題材にしたものは人物を空間に具体的に配して、
全体の雰囲気等は
http://sadaieayuko.jugem.jp/?day=20110302
あたりのイギリス絵画の感じ。
22歳の若さで「海の幸」を描き上げ評価されながら、
その後、それと似た筆致の作品は他に見当たらない。
外から積極的に学び取り自分を超えようとする謙虚さと貪欲さ。
しかし、「海の幸」を連想するに決まっている同じ海の人をテーマとし、比較的大きな画面に描かれた最後の一室に在った作品(題名チェックしそびれる)は過去と現在の自分に挑戦する作品であったに違いないのだが、
画面に面白さも力強さはなくて。
頭も良くて才能あるが故の空回り
青木繁の苦悩を思うと本当に辛い。
例えば、妄想だけど、ぐちゃぐちゃに丸められた紙が床に転がっていたり、切り裂かれたばかりのキャンバスとか。
時間が止まったままのアトリエを覗くような
そんな臨場感溢れる展覧会。
しかし、たねと青木繁に子供がいたとは知らなかった、私。
幸彦
ですって
相当感受性の強い子供だったはず?
たねさんのことももっと知りたい。
画家♂にあんな風に描かれたらたまらない。
恋人にしか描けない皮膚のすぐ下に赤い血が流れる白い肌
ぶつかり合う眼差し
身体は男にされちゃってるけれど
たねがいなければ海の幸は生まれなかったのだよなあ。
さて、いつも楽しみにしている
常設展
5月25日〜7月2日
今回の中では前田青邨とルドンの静物が気分。
五雲の「山の幸 川の幸」も。
同会場の森村泰昌さんの映像作品の音響が大きく響いていて
静かなタッチの日本画の鑑賞には少し支障が‥
しかし
それもなかなかできない経験
ガラス越しなんだし
視覚だけで感じればいいはずなのだから自分の脳の処理能力の問題ね