菊の写生
傘さしてつづき
せなか濡れる
さて、今日は
住友コレクションの中国絵画
泉屋博古館
〜10月23日(日)
へ
15代財閥当主住友春翠、その子住友寛一、東洋史学者内藤湖南の中国絵画コレクション
春翠のコレクション、南宋時代の秋野牧牛図を楽しみにいったのですが、
‥いやはや
御子息寛一のコレクションの数々がもおうすごく好みで、心もっていかれる
滅多に融けあいたいほど魅了されるようなものにはなかなか出会えないと思うのだけれど
濃密な時間を過ごさせて頂きました。
そういう作品があるんだよなあ
特に気になったもの
? 山水図 明(1624)
石濤 黄山八勝画冊 清時代
石濤 黄山図鑑 清・康熙38年(1699)
漸江 江山無尽図鑑 清・順治9年(1661)
愛らしいもの
八大山人 安晩帖 清・康熙33年(1694)
牛石彗 鶏図 清時代
華ガン 花鵬挙図 清時代
春翠のコレクションはとにかく見事でものがものだけに圧倒されるのだけれど、
寛一のは基本的に繊細でそしてこっそりとユーモアやロマンチックのエッセンス
すごいセンス
中国絵画
宋代の優美なものも勿論恋い慕うけれど
個性派の明末清初
さいきんここがとてもとてもおもしろくかんじるみたい
ついこないだ高桐院で銭舜挙の牡丹を見たこともあり
月洲 孔雀(と牡丹とやもり)図 明時代
も気になった
又、岸田劉生(の婦人)から譲り受けた
伝辺文進 鳩図 明時代
も興味深し
もともと西洋美術に興味があった寛一
岸田劉生の作品も多く所蔵している
劉生は実は東洋古美術の収集に熱心であったそうで
寛一の文に
「美術、特に東洋美術の良さは劉生に教えられた」
という記載があるそう
知らなかったなあ〜
劉生も私が昔から大好きな作家
まだ行けてないのだが
岸田劉生展
大阪市立美術館
〜11月23日(水・祝)
開催中ですよ
少し前からアトリエの一角に
劉生展 「お待たせしました 麗子です」の(知ってる?)、ど迫力のポスターと
上の写真と同じ住友コレクション展の可愛い仔犬のポスター
たくさんある中から
理由もなくなぜだか偶然これら二枚を並べて飾っていたのだけれど
このふたつに
こんな親密な関係性があったなんて
知らなくて嫉妬
だから私も
大好きの相関図で関係性に加わってみる
時空を超えた奇跡の赤い糸に幸福感でいっぱい
住友寛一
1896〜1956
15代目住友吉左衛門(中之島図書館や大阪市立美術館を寄贈など)の長男
病弱の為、家業を継がず、生涯、宗教、音楽、芸術に親しむ
最初キリスト教と西洋絵画に親しむが、
20代後半から仏教と東洋芸術に関心を深める。
お陰様で私たちは今、八大山人や石濤ら
明清のユニークな世界的コレクションとこんなに身近に出会える
真の賞鑑家-絵を心から愛し、記録を精読、精品を収集して秘蔵しない-
鈴木圭による評