《女人高野》室生寺

2022-03-17
《女人高野》室生寺
ずっときたくていきたくて
突然に念願叶ったのは、雲ひとつない快晴の日
三月が似合う奈良の山の峰の中たどりついて、
迎えてくれたのは、木々とこもれびの風景の中の小さな石仏たち
五重塔 はキラキラ光る水瓶(通常の五重塔は水煙)をのせた国内最小。 なんだかかわいい。
金堂で出会うことのできる木彫の仏像のあまりの素晴らしさといったら。
穏やかで細やか丁寧な時間をまとっている。まるでこのまま生まれて現れてここにあるみたいだけど、かつてこれらを作った仏師たちがいて。誇り高きおしごと。
ガラスケース内や美術館でなくこの大きな豊かな風景の中で見れる幸せって本当に奇跡なこと。
一生のうち、あと何度でも来たいと思った。
一生ってあっという間だなとも思った。
又、本堂では御厨子に安置されている如意輪観音菩薩。いわゆる平安時代木造特徴の柔和な優しさなのだけれど、それにしても、何とも不思議な雰囲気美しい作風(作風と言っていいものか)はこれまで出会った仏像にも、絵画でも見たことのない。息を呑む。
千年の時空の中、様々な気配と共にのこされた美しさにひたすらに触れて包まれて、たどりついた場所の入り口、何が溶けたのか気づいたら涙があふれてきて自分でもびっくりした。