マティス展
東京都美術館
〜2023年8月20日
初恋のことははっきり自覚がある
アンリマティス、あなたのことです
幼い頃、マティスから、クレー、シャガールとかそのかんじ、少しお姉さんになってからは、クリムトやエゴンシーレ(初めてお小遣いで画集を買ったのがシーレ!)藤田嗣治、
西洋美術に夢中だった子供時代、いつのまにか美術から離れた思春期もあったけれど、絵描きさんが憧れで、美術や花や美しいものを見るのが好きで好きで、気づけば、なぜか、日本画家になり、その目でこうして同じ気持ちで絵の前に立てる日がくるなんて当時は想像もしなかった。
西洋美術好きだった子供時代と、日本画や日本美術、日本文化にぞっこんの今とは、別人格で全然繋がらないと思っていたのに、今回、初めて星座のように繋がった気がする。
マティスの作品と人生を擬似的に辿ると、生きるってなんて美しいんだろうと思えて、恋心も相まって、階上に移動するエスカレーターさえ天に昇るみたいな錯覚、気持ち。
子供のころ大好きだった絵の前で涙が溢れて、
絵で泣けたのもどれくらいぶりだろう。
階上がるごとに軽く明るくなり、最期、ロザリオ大聖堂(南仏ヴァンス)まで導かれるような構成も見事すぎた。1954年ニースで没。