自画自賛

2014-05-01
花鳥の夢

花鳥の夢
山本兼一
文芸春秋

絵画技法にもすごく取材して読んでいて筆を動かしているところも
心の動きも手に取るように想像できる
それらの描写が描いている立場からも全く違和感がないのが凄い
永徳は書中で音を描かねばというようなことを言う
それが著者の信条でもあるから卓上論やきれいごとに聞こえない
永徳自身が書いたかのようなリアルさがあるのか
永徳の心臓の鼓動音がドクドクドク‥とメトロノームのように伝わり続ける
止むことなく
只、最後の静寂の頁に辿りつくまで。ということかぁ。

***

下からは私のここ最近の記録

27日
施主様に下絵をお持ちする
瑟瑟の軸装を受け取る
友人と会う
デザイナ-で版画家。
私の何倍も絵が上手くて浪人仲間で恩人。

28日
下絵を直す
古今烏丸
家族みたいな四人久々に揃う

29日
額縁やさんに作品取りにいく。他のお支払等々
ギャラリー青い風に作品搬入
「花鳥の夢」一気読み

30日
京宵展と書画祭り
京宵展思いの外楽しく面白く観る
書画祭り
閑雪と芳庵にたまらなく欲しいものがあり
どちらも南画の香りがあるもの
契月の若描きからの変遷がわかる作品に興味
他は
橋本静水
初見の画家、画風
遠景・松の大作が素晴らしかった

1日
朝から全身の毛が逆立っているような感覚
新しい案について必死の説明
施主様にOK頂く
これなら自信があります的な
否、もっと此処ではとても申告できないような
大きいことを言う
口頭での自画自賛ほど疲労困憊するものはない
「花鳥の夢」
入り込み過ぎた模様で早く醒めたい
永徳の霊魂抜けるのも勿体ないか
でも憑くなら描くときだけにしてね