記憶を染める色

2016-06-09

KIMG0366

今年初めて出会った羽黒蜻蛉
何て美しい色なんだろう
色が美しく見えるのは、色そのもの以上にそのマチエールによるところも大きい
それはもう少し本質的なもの
ちょっと違うけど背景とかストーリーともいえるかもしれない

小嶋悠司先生のお通夜に。

今はもう随分前、大学院在学中に谷口青児先生が亡くなられた後、小池一範先生に食堂に呼ばれ
担当教官はどうするか?と尋ねられ、私は何て答えればいいかわからず。
すると、小嶋先生が受け持つと仰っているよ、と
それがどんなに心強かったことか
そんなことが昨日のことのようで

その少し前、初個展にはピカピカの銀色の自転車で来て下さって、それがアンティークなものでとてもおしゃれで

在学中の展示以降は、個展や展覧会にはいらしていただけることはもうなく
もうほとんど十年くらいしっかりときちんと対面したかたちではお会いしてなかったのだけれど。

あのとき展覧会に関して、頂いたアドバイスを今も個展ではずっと守っている

他には何ておっしゃって下さっただろう
今日はそれを一生懸命思い出そうとしていたのだけれど
ご一緒して下さった裸婦クロッキーの紙の上の何とも言えない線とか、その質感とか
鮮明に浮き上がるの記憶は視覚的で断片的なものばかりだ
だけど、コトバよりそんなことがきっととてもとても大事なのかもと。

そして、そうか、コトバって、色なのかもしれない
そんな大事なこと、今日初めて明確に気づいた