赤い色

2014-09-04

最近買ったもの

岩絵具や胡粉
大好きな朱も二種類を新調

胡粉はイタボ牡蠣を原料にした白色顔料のこと
日本画の朱は硫化水銀が主成分で取扱いに注意

写真は鶏冠朱と古代朱
日本画を知らない人でもきっと
どちらが鶏冠朱、どちらが古代朱かとわかりますよね
誰がはじめに名付けたのか付け方のうまさですし面白い
だからこそ多分はじめは複数あった愛称の中から定着したのでしょう

他にも
黄口朱、赤口朱、鎌倉朱、黒朱など

昨日紹介した
ラグーザお玉自叙伝
http://sadaieayuko.jugem.jp/?day=20140903
にも

赤色の絵の具についての記述がありました

「東京の空の色は日本的な落ち着きを持っているのだろうが、絵を描くには困りもので
‥略‥
赤い色などで比較すると、南イタリヤとの違いがよくわかる。赤い花は私の好きな題材であるが、日本に来てからほんとの意味での赤い-私自身にしかわからない色だろうが、ほんとに気に入った赤い花を描いたことが無い。
赤い花の歎きはこれのみにとどまらない、非常時日本の物資統制の波は、赤い絵具を失おうとしている。私は
ルフランの絵の具を使っているが、国産品では、残念ながら、赤の良い色は無い。今持っている赤をそれは大切に使っている。これが無くなったら赤い花は描かないつもり。」

南イタリアの太陽を知っているお玉さんには日本の赤色は物足りなかったようだけれど
私は奥ゆかしいのに決して陰気さのない、この朱の色が大好き
(とはいえ、おそらく油絵具比較のことだとは思うけれど)

私自身にしかわからないだろうが‥
それぐらい微妙な自分の問題でしかないのだけれどそれが大問題で
これが無くなったら赤い花は描かないつもり。
という感覚は私もすごくよくわかる。