日本画の烏 (からす)

2015-03-14

おカラスさま
ハシボソカラスの写生

西洋文化?の迷信的な感覚とテレビニュースのネガティブキャンペーンの影響受けてか
現代を生きる我々にはすっかりマイナスイメージのおカラスさまですが
日本では本来、古来から吉兆を現す鳥

頭脳明晰、艶々とした黒色の硬質でパワフルな印象
神の使いや太陽の化身として現され、カラスのイメージとシンクロするというのは、観察するほど納得できる

そう
日本画でもカラスをモチーフにした名作がたくさんあって

竹内栖鳳「白雨図」
※4月14日〜6月7日 藤井達吉現代美術館にて展示
山口華楊「霽(さい)」
が有名ですね

先日、サントリーミュージアムのポスターで見た与謝蕪村の烏も凄く素敵だった
東京だけど、見に行きたいな

日本人が描く烏(カラス)は他の鳥(トリ)が自然の一部だったりもっと生き物として描かれるのに対し
多くがやや擬人化されているように見えて
しかもそのキャラクターは親しみやすく愛嬌がある(ように思います)

というより、ここで私が改めて驚嘆するところは
例えば、よく言う、まるで写真のような絵だ!というように
外面的な特徴の描写で、鑑賞者を其れが其れであると納得させることを超えて
内面的な部分や性格、視覚で説明されない何かを、視覚で鑑賞者を納得共感させているところで
それが日本画の本質であること
ということ

やっぱり日本画は面白い

この絵は花なり この絵は烏なり
でなく
この絵は人なり
と思う訳の一部でもある