朝顔の写生
知っているつもりっていうのは怖い
美しいね 綺麗だねと
俵万智じゃないが、言える喜び
でもその言葉にどれくらいのものが内包されているかは本人たちにしかわからないし
本人にもわからないのかもしれない
小さいころから何度も見て、何度でもその美しさに感動しているはずなのに
今、改めて庭で育てて
朝がまたくる度に、昨日見ていたつもりで見ていなかった美しさを見る
愛でるほど見える美しさ
私は見ていなかったなと気付く
それを描けば
育てて愛でて見ているだけでは気付かなかった
その美しさにもっと気付く
もっとどころでない 更に美しいものが語りかけてくるその情報量に
感動やら動揺やら、
そして何より、その豊潤な世界の存在に胸がいっぱいになる
私はやっぱり見ていなかった
では今、私は本当に見ているのか
やっぱり見ていないのではないか
もっと美しい世界があることにくらくらする
見えるものを通して見る見えぬ世界に圧倒される
どこまで包摂できるのか
限界まで感じたい