京の夏-妙法蓮花図-

2020-06-15

京の夏-妙法蓮花図-
和紙 墨 岩絵具 膠

京都の夏の風物詩、施主さまの想いがあって『妙法』のご注文。夜の画題、私には難しいかも‥と思ったのですが、太陽と月のどちらともイメージが重なる蓮の花と象徴的に描いたら、飾っていただくのにもあたたかい優しいイメージを違和感なくこめることができてほっとしました。



生れ生れ生れ生まれて生の始めにくらく
しにしにしにしんで死の終わりにくらし

空海の有名な一文ですが、本日、お大師さま(弘法大師空海)のお誕生日と。
春の東寺に続いて、夏の蓮と大文字。描くことと祈ることが直結しすぎるモチーフは憧れながらもこれまで意識的に避けてきたかも。ステイホーム中の静けさと共に不思議で必要な時間でした。
花や虫、風月を描くときも同じ、ずっと同じ気持ちで。